IMPLANT
IMPLANT インプラント
歯を失った場合の選択肢として、インプラント、ブリッジ、入れ歯があります。 インプラント治療は、あごの骨にインプラント(人工歯根)を埋め込み、その上に人工歯を取りつけることで、 歯と同じように食べることができ、見た目も自然なものになります。 ブリッジは違和感が少なく噛む力も比較的回復しますが、隣接する歯を削ることや力の負担をかけるデメリットがあります。入れ歯は、比較的容易に製作可能ですが、違和感が強く痛みが起きることがあり、また、あまり強い力で噛むことはできません。
01.インプラントの特徴
インプラントは、生体との親和性が高いチタンをあごの骨に埋め込むことで、骨としっかり結合して一体化します。これが歯根の役割を果たすため、天然の歯と同じように力をいれて噛むことが可能になります。
- メリット
- ・健康な歯を犠牲にする必要がなく、自然の歯と同じような見た目、機能が期待できる。・かみ合わせの安定を長期間保つことができ、失った部分のあごの骨がなくなるのを防ぐ。・失った歯の数が多い場合にも咀嚼能力を回復できる。
- デメリット
- ・治療期間が長くかかる。・保険適用外のため比較的費用がかかる。・外科手術が必要となり、また、骨量や健康状態により適応とならない場合がある。
左図:健康な歯では、歯ぐきの上に歯冠があり、下には歯根が隠れています。 歯根は特殊な繊維であごの骨と連結されている状態です。
右図:歯を失ったあごの骨に、歯根の代わりとしてインプラント体を埋めて、アバットメントを介して人工の歯冠を連結することで、健康な歯と同等な見た目と機能を再現します。

03.治療の流れについて
インプラント治療を行ううえで最も大切なことは、診断に必要な情報をきちんと得ることです。 その診断に基づいて、患者さまそれぞれに応じた治療方針を提供することが、非常に重要なことであると考えています。
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まず、お悩みやご要望をお伺いし、患者さまのお口の中や全身の健康状態を確認いたします。その上でインプラントに限らず、治療内容・方法、メリット・デメリット、治療期間・費用などの概要を説明します。患者さまのご希望に沿った治療を提案させていただきますので、説明を聞いたうえでご検討ください。
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インプラント治療を行うためには、歯が失われた部分の骨だけでなく、残された歯のむし歯や歯ぐき、噛み合わせの検査も行います。そのためにレントゲンやCTで画像診断を行い、インプラント治療ができるかどうかを含め、治療方針や料金、期間を決定いたします。同意がいただけましたら、治療開始となります。
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歯ぐきを切って、あごの骨にインプラントを埋め込みます。麻酔をしっかり効かせますので、お痛みは感じません。1回の手術時間は30分~1時間程度です。術後は、歯ぐきでインプラントを覆い、あごの骨としっかり結合するのを待ちます。この期間は約2~6ヵ月となります。
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インプラントがあごの骨にしっかり固定されたことが確認できたら、再び歯ぐきを切ってインプラントの頭を出し、アバットメント(インプラントと人工歯の接続部)を取りつけます。2週間程度、歯ぐきの治癒を待ってから最終的な型どりを行います。
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歯ぐきの治癒が良好であることを確認してから人工歯を製作するための型取りを行ないます。この際、色や形などは周りの歯を参考にしながら、患者さまとご相談しながら決めていきます。でき上がった人工歯を装着する際には、お手入れの仕方もお話しいたします。
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インプラントは一度入れたら何もしなくても大丈夫というわけではありません。ご自身の歯が歯周病になるのと同じように、インプラントも歯周病のような症状が出ることがあります。せっかく入れたインプラントを長持ちさせるために、日常の歯磨きはもちろん、3~6ヵ月ごとの定期検診をお勧めいたします。