学齢期のむし歯の発症

生えて間もない永久歯は「幼若永久歯」と呼ばれ、成人のそれとは異なる特徴をもっています。

物理化学的には、歯を構成する結晶がまだ小さく、有機物質を多く含んでいますので

硬度は低く、またエナメル質も酸に対する抵抗性が低いのが特徴です。

一方、形態的には、まだ象牙質が薄く、歯根も未完成で歯髄腔が大きいために、一度むし歯になると

刺激が歯髄に伝わりやすく、進行が速いという特徴を持っています。

この時期のむし歯の特徴としては、歯が生えたあとにむし歯に罹患する傾向があります。

特に「第一大臼歯」は深い溝を有するため、食物残渣(食べかす)が残りやすく、プラークによって

産生された酸によって歯質の脱灰(歯のカルシウム成分が溶け出ること)が起こり、その部は

初期齲蝕と呼ばれ、白斑が見られるようになります。

さらに脱灰が進むと、この白斑部に有機質や着色物質が沈着することによって次第に褐色になり、

肉眼でも確認できる、いわゆるむし歯になってきます。

また幼若永久歯は歯質が未熟なことから、むし歯が同時に多発することも珍しくはありません。

予防としては、食生活の改善と歯みがきは当然のことながら、臼歯部においては、むし歯になりやすい

溝を埋めるフィシャーシーラントはむし歯になりやすい臼歯部の小窩裂溝を一時的に塡塞材によって封鎖し、

齲蝕誘発性の口腔環境から遮断することによってむし歯を予防、抑制することです。

材料として歯科用レジンセメントがよく用いられています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

恵比寿歯科クリニック(一般歯科・矯正歯科・審美歯科・矯正歯科・インプラント)

〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西1-10-10若葉西ビル3階

☎03-5489-5557

日比谷線恵比寿駅 4番出口より徒歩1分

JR恵比寿駅 西口より徒歩3分

東急東横線代官山駅 徒歩9分

土曜・日曜も診療

平日夜20時まで

各種保険適用

1Fにauショップがございます。エレベーターで3Fまでお上り下さい。


むし歯の治療

▼むし歯が歯の硬組織にとどまっている場合

むし歯が、歯の硬組織である表層のエナメル質やその内側の象牙質に少し入り込んだ程度の場合には、

むし歯に感染した部分だけを削除して、歯髄を保護する薬を付け、その上を一般的には歯科用レジン(樹脂)

で埋めます。

むし歯は、エナメル質の表層は小さいのに、その内側の象牙質で大きく広がっている場合が多く

見られます。

そのような場合には、外見は小さいむし歯でもむし歯の除去量が多くなり、むし歯を取り除いた後の

穴が小さなむし歯のわりに大きな穴になることもしばしばです。

歯科用樹脂とは歯との接着性が良い材料のため、歯を削除する量が少なくて治療をすることができます。

むし歯が硬組織にとどまっていても、あちこちの歯の面に広くある場合や全体の溶けるように進んでいる場合は、

歯の全体を覆う既成の乳歯ようの金属冠やレジン冠が適用される場合もあります。

▼むし歯が歯髄に及んでいる場合

乳歯では、むし歯が歯髄にまで進んでしまっても、乳歯の下で育っている永久歯との交換をスムーズに

するために歯髄を少しでも残すような治療方法を選択します。

〇歯髄を残せる場合

歯髄の炎症が一部分で、歯の根の歯髄まで進行していない場合には、炎症を起こしている歯髄だけを

切り取りその部位に薬剤を置いて、薬剤の下に新しく硬い組織が新生されて、歯の根の部分の歯髄を

健康なまま残すような治療を行います。

〇歯髄を残せない場合

歯髄の炎症が歯の根の部分の歯髄にまで進んでしまった場合、根の歯髄を含めて全部の歯髄を取り出します。

歯髄を取り除いた部分には薬剤を詰めます。

むし歯が進行して歯髄全体が死んだ場合や腐ってしまった場合に同様に根の中の空間に薬剤を詰めます。

乳歯では、永久歯に生え変わるときに歯の根が吸収されることを考慮して、薬剤は根と一緒に吸収される

薬剤を使用します。

むし歯がさらに進んで、根の先から歯の周囲の組織にまで及んでいて、根の治療をしても治らない場合には、

歯を抜くことになります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

恵比寿科クリニック(一般歯科・矯正歯科・審美歯科・小児歯科・インプラント)

〒150-0021 渋谷区恵比寿西1-10-10若葉西ビル3階

日比谷線恵比寿駅 4番出口より徒歩1分

JR恵比寿駅 西口より徒歩3分

東急東横線代官山駅 徒歩9分

土曜・日曜も診療

平日夜20時まで

各種保険適用

1Fにauショップがございます。エレベーターで3Fまでお上り下さい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


幼児期のむし歯とは

▼原因

むし歯は、いくつかの要因が重なることで生じる病気です。その要因は四つに分けることができます。

①歯の質、②細菌(S・ミュータンス菌などのむし歯菌)、③食物(砂糖などの糖)、④時間を加えた

四つです。

この四つが重なったときに、むし歯が発生します。

口の中には多くの種類の細菌が常に住んでいますが、その中で砂糖からグルカンという水に溶けない

ねばねばした物質を作り、歯の表面にしっかりつきます。

そこに他の細菌も引き込んで細菌の塊(歯垢・プラーク)を形成します。

この歯垢の中の細菌が、砂糖やほかの糖を分解して酸を作り出します。

歯の表面のエナメル質は、酸で溶け出したり、溶けだした部分を元に戻したりを繰り返していますが、

ある程度以上の酸に一定時間以上さらされると溶けだした部分を戻せなくなり、

それが続くとエナメル質に穴が開きます。そしてむし歯の進行は、硬いエナメル質から象牙質、歯髄へと

感染を広げていきます。

▼進行状態、症状

乳歯のむし歯は、永久歯のむし歯と進み具合も症状も異なります。

永久歯のむし歯の進行とその症状は、初期には歯に違和感を感じることや、冷たいものがしみるなどの症状を

感じて早くむし歯に気づきます。しかし、乳歯の場合は進行が急激で、症状をあまり訴えないうちに大きな

穴があいて、歯髄にまで進行している場合もあります。

歯髄にまで進行すると、そこに炎症を起こし痛みが出ます。

やがて、歯髄は死に、細菌によって腐敗してしまいます。さらに進むと、歯の根の先の孔(根尖孔)から

外に出て、歯が植わっている歯の周りの組織に炎症を起こし、頬が腫れたりします。

歯が浮いた感じになり、腫れや痛みは一時的に治まることもありますが、歯の周囲の骨は炎症のよって

吸収され、歯の根の先や周囲に膿がたまります。

この状態が続くと、時には細菌が身体の他の場所に運ばれ、腎臓病、心内膜炎、関節炎などの感染症を

引き起こすこともあります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

恵比寿科クリニック(一般歯科・矯正歯科・審美歯科・小児歯科・インプラント)

〒150-0021 渋谷区恵比寿西1-10-10若葉西ビル3階

日比谷線恵比寿駅 4番出口より徒歩1分

JR恵比寿駅 西口より徒歩3分

東急東横線代官山駅 徒歩9分

土曜・日曜も診療

平日夜20時まで

 

各種保険適用

1Fにauショップがございます。エレベーターで3Fまでお上り下さい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


歯が痛いときの治療

幼児が自分の指を口に入れることが急に増えたり、違和感や痛みを少しでも訴えるようなら、

できるだけ早く適切な治療を受けることが必要です。

治療は、むし歯の進行によって異なりますが、歯の歯髄が生きているか死んでしまっているかによって

変わってきます。

歯髄(神経)が生きている場合:むし歯になっている部分を除去し、歯髄をそのままにして鎮静作用のある

薬を詰めています。歯髄が生きていても感染している場合は、感染や炎症の範囲によって歯髄の一部や全部を

とって薬に置き換えます。

歯髄(神経)が死んで腐っている場合:歯に穴をあけて歯の根の治療をします。死んだ歯髄にたまった膿や

血液やガスが排出されて、痛みは治まります。

治療には、通常は数回の通院が必要です。

痛みが治まったまま放置すると、詰めた薬が取れて痛みが再び出て、より重症になります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

恵比寿歯科クリニック(一般歯科・矯正歯科・審美歯科

・小児歯科・インプラント)

〒150-0021 渋谷区恵比寿西1-10-10若葉西ビル3階

日比谷線恵比寿駅 4番出口より徒歩1分

JR恵比寿駅 西口より徒歩3分

東急東横線代官山駅 徒歩9分

土曜・日曜も診療

平日夜20時まで

各種保険適用

1Fにauショップがございます。エレベーターで3Fまでお上り下さい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


歯の痛み(幼児期)

むし歯は進み具合によって、「水がしみる」、「甘いものを食べると痛い」、などと訴えることは

ありますが、幼児では訴えないことも多く、大人ほど訴える症状が明確ではありません。

また、幼児は痛みや違和感を感じ始めても親に知らせないこともあります。

そこで幼児が歯の痛みを頻繁に訴えるときには、むし歯はかなり進行した状態にあることが予測されます。

▼痛がる時

食事やおやつを食べているときに、歯を刺激するような冷たいもの、温かいもの、甘いものを食べて

痛がることがあります。食べた後にすぐ痛みが治まるようでしたら、歯の神経や血管などの炎症は一部分に

とどまっていると推察しますが、就寝時や夜間に痛みを訴え、それが持続するような場合には、

むし歯はかなり進行していて歯髄の炎症も全体に広がってしまっています。

▼痛がる程度

歯の痛みの多くはむし歯が原因で生じますが、痛みが一時的な場合は軽度のむし歯と思われます。

しかし、一定の時間をおいてたびたび起こる痛みや、痛みが持続している場合には、むし歯がかなり

進行していることが予測されます。

ズキン、ズキンと感じる痛みを訴えたり、痛みで転げまわるような場合には、むし歯が歯髄(神経)にまで

感染を及ぼして、歯髄が腐敗して歯の根の先に膿がたまっている場合もあります。

激しい痛みは、膿やガスによって高圧になるために起こります。

頬が腫れてしまうこともあります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

恵比寿歯科クリニック(一般歯科・矯正歯科・審美歯科

・小児歯科・インプラント)

〒150-0021 渋谷区恵比寿西1-10-10若葉西ビル3階

日比谷線恵比寿駅 4番出口より徒歩1分

JR恵比寿駅 西口より徒歩3分

東急東横線代官山駅 徒歩9分

土曜・日曜も診療

平日夜20時まで

各種保険適用

1Fにauショップがございます。エレベーターで3Fまでお上り下さい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


to top