月別: 2018年3月
歯ぐきの治療
日本人の歯の喪失原因の約50%は歯周病によると言われています。歯周病とは、歯を支える周りの組織が失われていく病気です。歯にプラーク(細菌の塊)が付着することにより、歯肉(茎)に炎症(腫れ)が生じ、そのまま放置しておくと、歯肉(茎)の下の顎の骨(歯槽骨)まで溶かし始め、最終的には歯が抜けてしまいます。最近になって、歯周病と全身疾患との関連や、歯周病と生活習慣や喫煙などとの関わりも次々と明らかになっており、歯周病の治療は歯科医療において日に日にその重要性が増してきています。
健康に楽しく生活するためにも、歯周病の治療を受けることは大変重要なことです。歯周病の治療は、各患者さんの歯肉(茎)の状態の詳しい診査からはじまり、プラークコントロール(プラーク等を除去し、付着しないようにすること)の徹底や、歯石除去などを行います。重要なのは、早期発見・早期治療です。
根の治療③
抜髄や感染根管治療を行った歯は、根管内に再び細菌が侵入しないよう生体に無害なゴム状の物質で、根管を隙間なく緊密にふさぐ必要があります(根管充填)。このような治療によって、抜髄した歯では根尖歯周組織の健康が保たれ、また感染根管治療を行った多くの歯では根の病気も回復に向かいます。しかしこれらの治療は、熟練した治療技術や時間を要し患者さんの負担も大きいほかに、このような治療を行った歯は構造的にも弱くなり、歯の根が割れる(破折)こともあります。このため、これらの治療を行わないですむよう、早い段階で歯髄の健康維持を図る治療を行うにこしたことはありません。
根の治療②
治療を行わずそのまま放置しても、歯髄が死ぬことによって痛みは止まります。しかし歯髄の死により痛みが止まっても、歯の内部には多数の細菌がそのまま生息し、やがて歯の根の尖端の血管などが入ってくる小孔(根尖孔)から、歯の根の周囲の組織(根尖歯周組織)に細菌の影響が及び、病気が拡大し歯の根の病気(根尖性歯周炎)が成立します。この段階になると、激しい痛みが起き歯茎(歯肉)や顎の周囲が腫れたり、また炎症により骨の内部に膿がたまり骨が破壊されるため、歯科医院でエックス線撮影を行うと、根の尖端に黒い影があるといわれる状態になります。このような状態になると、原因となっている歯の内部の感染した腐敗産物や細菌を徹底的に除去し消毒を行う必要があります(感染根管治療)。しかし歯の根の内部の空洞(根管)は、細く複雑に曲がりくねっていることもあるため、歯の種類によっては治療が非常に困難なものもあります。
3月の休診日のお知らせ
3月の当院の休診日のご案内となります。 当院の休診日は木曜日・祝日が基本となっておりますが、学会や会議などの都合で変更となることがございます。毎月の予定表をアップしてまいりますのでご確認ください。■予定表はこちら