根の治療①

虫歯(う蝕)を放置すると、やがて細菌の産生する毒素や細菌自体が歯の内部にある歯の神経(歯髄)まで到達し、病気(歯髄炎)を引き起こします。病気の初期の症状は、冷たいものに短時間しみるなどの軽いものですが、この段階でう蝕に気づけば、刺激への遮断し歯髄を保護することによって治療は簡単に終了します。
しかし、そのまま放置すると冷たいものに長い時間、痛みが誘発されるなど症状は悪化し、やがて何もしなくても痛みが起こる(自発痛)ようになり、痛みは歯とは無関係な側頭部や肩などの広い範囲に波及するようになります(関連痛)。さらに放置すると、歯髄は化膿し、拍動性のズキズキするような痛みが起こり、夜も寝られないような状態になって歯髄の除去(抜髄)が必要となります。


小さいむし歯の治療

歯は舌、頬粘膜、唾液などと連携して食物を噛み砕き、嚥下へと導くための咀嚼機能の一翼を担っています。身体の中で最も硬いエナメル質でも、日常のブラッシング等を怠ることにより生じるプラークを放置することで、歯は侵蝕され、う蝕(虫歯)になってしまいます。このう蝕や外傷などによって一部欠損した歯は、その欠損部分を合成樹脂、金属、セラミックス等の代替材料で修復して、歯の持つ機能を復元する必要があります。効率的な咀嚼を行うためには、ひとつひとつの歯が良いコンディションであることはもちろんのこと、さらに上下左右28本の歯がきちんと揃い、個々の歯の持つ特有な機能を分担できることが必要です。また噛み合わせのみならず、本来歯の持つ色調を与えることも要素のひとつであると考えます。処置法および材料の進化とともに、歯の色に調和しない金属による修復法から、審美的な要求にもこたえられる修復法が実施されています。


入れ歯の手入れ

・入れ歯を清掃する際には、誤って落としても壊れないように洗面器に水を少し張り、その上で行います。専用の入れ歯用ブラシを用いると効果的に清掃できます。ただし、歯磨き剤は使用しないでください。毎日、入れ歯洗浄剤を用いると洗浄効果が高まります。必ず先にブラシで汚れを取り除いてから、この洗浄液につけるようにしましょう。

・部分入れ歯の場合にはバネのかかっている歯、残っている歯の周り、入れ歯との境目にプラークがたまりやすいので注意して磨きましょう。
入れ歯を入れたら、半年に1度は担当医を訪れて、入れ歯や残っている歯の定期的なチェックをしてもらいましょう。患者さんご自身では気付かなくても、専門家の目からは調整、修理が必要な箇所が見つかる場合があります。いつまでも健康な口腔環境と、快適な食生活を保つ秘訣です。

入れ歯使用時の注意事項

・入れ歯には”慣れ”が必要です。今までに入れ歯を使用されていた方は、新しい入れ歯になっても比較的スムーズに移行できます。しかし、初めて入れ歯を使用される場合は、うまく使いこなすのにある程度の期間が必要です。 少しでも不具合な点があれば、早めに担当医を訪れるのが慣れへの近道です。

・部分入れ歯はある一定方向からしか口の中に入れることができません。適当に無理矢理押し込もうとするとバネが変形したり、折れたりします。噛んで入れ歯を押し込むようなことはせず、指を使って確実に支えの歯に合わせるようにして下さい。はずす際には、バネの部分に爪を引っかければ比較的楽に行えます。

・入れ歯は、寝るときにははずすようにしましょう。ただし、かみ合わせの状況によっては、夜間も入れ歯が必要な場合もあるので、担当医の指示に従って下さい。はずした入れ歯は、コップやプラスチック容器などに入れ歯洗浄剤を入れて、その中に保存して下さい。


部分入れ歯の構成

部分入れ歯は,患者さんが取りはずして手入れができるようになっていますが,食事中に沈み込んだり浮き上がったり,会話中にはずれてしまっては困ります。そこで,入れ歯には残っている歯に引っかけるためのバネ(支台装置・しだいそうち)が組み込まれています。そのほか,歯の抜けた部分に対してその歯の代わりをする人工歯(じんこうし),歯の抜けた土手や歯ぐきを補うピンク色のプラスチックでできた義歯床(ぎししょう),歯の抜けた部分が離れたところに2ヶ所以上ある場合に両方をつなぎ入れ歯を一体化する連結子(れんけつし)などがあります。これらにより、部分入れ歯はできています。


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