歯の神経が死んでしまったり、虫歯によって神経を抜かなければならなくなったとき
歯の根っこに膿が溜まっていると診断されたとき
何度も通院させられた経験があるとおもいます。
一つの歯の治療が終わるのに何か月かかかります。
それはなぜか?どういうことをしているのか?
当日一回目:まず、麻酔をします。
(神経が死んでいる場合は麻酔をしないこともあります)
神経(歯髄)がみえるまで歯を削ります。
当日中:針のようなもので神経(歯髄)を取り除きます。
歯の神経(歯髄)は木の根のようにあらゆる方向に
広がっており、取り残しがあると痛みが再発するおそれがあるので
慎重に取り除いていきます。
当日中:さらに、何度か薬剤で洗浄し、
歯の根っこ(神経があった管)にお薬を置いて、
仮の蓋をします。
一週間に一度来院していただき、消毒がきちんと
できるまで繰り返します。根の中にいれておくお薬は
一週間程度置かないと効果を発揮しきれないので
一週間に一度の来院になり、何度かこの工程を繰り返します。
※このお薬をいれておいておく工程は症状によって回数が異なってきます。
3,4回以上来院後:十分、消毒ができたところで、再感染を防ぐために
歯の根っこにお薬を密に詰めていきます。
このお薬がきちんと根の先までつまっているかどうかを
確認するためにレントゲン写真を撮ります。
次の予約日:レントゲンにてお薬がきちんとつまっているのを
確認後、歯をきちんと今迄通り噛める状態まで
もっていくのに、土台をたてます。
以前までは型取りをし、金属の土台が主流でしたが、
いまは残った歯が割れてしまうのを防ぐために、
レジンで土台を作るのがでてきました。当院ではレジンコアで土台を作っています。
土台をたてたあと形を整えるため削り、
かぶせものを作るための型取りをします。
この型取りをしたものは、素材にもよりますが、
だいたい一週間程度で、できあがってきます。
かぶせものをくっつけて完成です。
順調に治療が進んで行ってもだいたい平均で5~7回くらいかかります。
症状によって根っこの消毒の工程の回数がかわってきますので
一概には言えませんが、根気強く来院していただきたいです。
途中で通院をやめてしまうと、最悪の場合、残せた歯も
抜歯になってしまう可能性があります。
歯は失うと戻ってはきません。
歯が一本なくなると隣接する歯にも影響を及ぼしますし、
治療費も莫大にかわってきます。